従来のきっちり作られたバラエティーと少し違い、ドキュメントバラエティーと言いますか…、ですから、ラジオのパーソナリティーがアドリブを交えながら語ってくれる感じで流れていくのが心地よいと感じてくださる視聴者の方は多いようです。確かに、ナレーションが全ての出演者を包み込み、受け入れていく感覚は、番組のイメージとしてかなり大きいのではないでしょうか。ですからペプラーさんも、実は隠れた第5の出演者となっています。
余談ながら個人的に、ジャズやボサノバの感覚、スイングしていく感覚が好きなので、いい意味での出たとこ勝負、意外性のある出会いの楽しさが、番組の隠し味になっていてくれたらいいな、と思います。でももちろん、基本はしっかりとできていなければ、ジャズもアドリブが生きてこないのですから、番組も基本設計はしっかりと・・・。
この番組作りの背景には、「正しい英語表現が出てくれば勿論OKだけれども、同時にNGもOK」という私たちの精神があります。正しい表現を伝えつつ、それ以上にもっと根本的に、人に物事が伝わるときの、人の心の動き方を含めて、共感をもって見ていただくためにも、そうした部分は、作りごとにはしたくなかったのです。つまり、極論を言えば、ただ正しいことだけにこだわって表現していても心がこもっていなければ伝わりません。逆に、拙くて、少々間違っていても、熱意であったり誠実さであったり、その方の個性を生かしたアプローチであれば、空気として伝わったり、その間違った表現でもいいコミュニケーションができてしまうこともあります。その瞬間をしっかり伝えたい…。綺麗にカメラワークが決まっているよりは、そこで起こったことをちゃんと追いかけてゆくドキュメント的な作りの方が、みなさんに楽しんでいただけると思いますし、また、本質を見失わないために、大事なことではないでしょうか。実際に4年間この方法で走ってきて、固定ファンの方々が強く支持してくださっています。ですから、この精神は変えないで行きたいですね。
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