TOEFL Mail Magazine Vol.62
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ForLifeong English
様々な世代の人々が様々な場で、生涯を通して何らかの形で英語にかかわって仕事をしています。英語は人それぞれ、その場その場で違います。このシリーズでは、英語を使って活躍する方にお話を聞き、その人の生活にどう英語が根付いているかを皆さんにご紹介し、英語の魅力、生涯にわたる楽しさをお伝えしていきます。英語はこんなに楽しいもの、英語は一生つきあえるもの。ぜひ英語を好きになってください。
[For Lifelong English|生涯学習としての英語]バックナンバーはこちら>>

第4回
プロのオーケストラ打楽器奏者に聞く! その1
〜マレーシアで活躍するプロのパーカッショニストに聞く 音楽、多言語文化、英語のつながり〜

鈴木佑治先生

鈴木 佑治
慶應義塾大学環境情報学部教授  兼 
同大学大学院 政策・メディア研究科委員


今回のインタビュー今回のインタビュー

菊池清見さん菊池清見さん

マレーシアフィルハーモニー管弦楽団 Malaysian Philharmonic Orchestra(MPO) assistant principal timpani/percussion 副首席ティンパニ・打楽器 
現在首席打楽器代理

今回は、マレーシアで唯一のプロのオーケストラ、マレーシアフィルハーモニー管弦楽団 Malaysian Philharmonic Orchestraで打楽器奏者であり主席代理としてもご活躍されている菊池清見さんにお話を伺いました。
高校時代に交換留学生として米国に留学したのがきっかけで、フロリダ州立大学の音楽科に進学し、その後かの有名な名門ジュリアード音楽学院の大学院に進学し修士号をとるやプロとして活躍されています。その前向きなエネルギー溢れる人生に、英語はどのように関わっていたのでしょうか。音楽の才能を見い出され、英語を身につけ、そして多言語・多文化の環境を実に楽しんでいらっしゃる菊池さんのこれまでの経歴の中に、英語が上達するカギも隠されているような気がしてきました。

第一回目はイントロダクションとして、菊池さんが活躍されているマレーシアの環境やマレーシアフィルハーモニー管弦楽団についてご紹介します。

マレーシアについて
鈴木 マレーシアといえば、多言語・多文化・多国籍社会という印象ですが、一般にはどんな言語を話されるのですか。

菊池

主にマレー語、タミル語、そして中国語が話されますが、公用語は英語です。特にクアラルンプール市内では、多種多様な言語的背景をもつ人々がいますので、お互いのコミュニケーションをとるために英語は必須です。でもみんなそんなに上手ではないんですよ。ときどき他の言葉が混ざったりしています。それでも全然いいんです。
鈴木 たとえば菊池さんが英語でお話しているときにマレー語が混ざっても、なんとなくわかるわけですか?
菊池 はい(笑)。住んでいるうちになんとなくわかるようになりますね。少しずつ覚えて使ってみると喜んでもらえたりして。向こうの人も、外国人なのに勉強してくれている、と嬉しく思ってくれるみたいです。
鈴木 そうして言葉だけでなく、言葉の意味する物事に関心を持つようになるんですよね。

マレーシアフィルハーモニー管弦楽団
(Malaysian Philharmonic Orchestra)について
鈴木 オーケストラの構成はどのようになっているのですか?
菊池 メンバーは105人で、日本人は8名です。全部で約22カ国からきたメンバーで構成されています。打楽器奏者は全部で4人です。その中で私はティンパニーと打楽器を両方担当しています。
鈴木 指揮者はどういう方ですか?
菊池 シーズンの約半分は主席指揮者といって、私たちのオーケストラ選任の指揮者が指導するのですが、あとは客演指揮者といって、いろんな国から招いています。
鈴木 そうすると、指揮者は必ずしも英語を話すとは限らないですよね?
菊池 そうですね。ヨーロッパの人もいますが、韓国の方もいます。英語が片言でも全く気にしません。多少間違っていても気にせずどんどん話します。その人の音楽のアイデアが、コミュニケーションできればいいわけです。
鈴木 もちろんプロでいらっしゃるから、まず音楽ですよね。音楽でつながっているんですね。とても楽しい空間ですね。そうやっているから、英語もどんどん上手になっていくのでしょう。


鈴木の一口コメント
お話を聞いているうちに、マレーシアに行きマレーシアフィルハーモニー管弦楽団の演奏を聴いてみたくなりました。マレーシアではまだクラシック音楽がそんなに浸透しているようではないということですが、この管弦楽団は地元の学校に出かけていっては子供たちに音楽のよさ、楽しさを伝えているようです。女性の打楽器奏者が少ない中、ましてや、日本人として外国でプロ活動をするのはとても大変なことであったようです。菊池さんはとても前向きで行動的でかつ優しさを兼ね備えた素晴らしい人です。次回も是非楽しみにしてください。アメリカ留学時代の話が聞けます。

 

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