イベントレポート

主催・参加したセミナーやイベント等のレポート

「第2回 TOEFL iBT®指導者向け養成講座」開催報告


国際交流促進部

前日の雪曇りとは一転、青空の下の2月14日、本講座の2回目となる今回は、大阪府高等学校英語教育研究会副会長、外国語教育メディア学会(LET)運営委員でいらっしゃる、大阪府立鳳高等学校の溝畑保之先生を講師としてお招きしました。

「2014年英語教員向けTOEFL iBT®教授法ワークショップ(ETS Propell® Workshop for the TOEFL iBT Test)」開催報告

前回は近畿圏から26名のご参加でしたが、今回はそれを上回る39名の先生方にご参加いただき、溝畑先生にお話しいただく「普段の授業をTOEFL® テスト指導に繋げる」方法への関心の高さが窺い知れました。実際遠くは仙台・新潟からもお越しいただくと共に、当協議会のスタッフも後学のため、参加させていただきました。

今回は「新課程コミュニケーション英語教科書授業を使用した協同学習形態の模擬授業」「ラウンド制・概念地図・発問の工夫がいかにTOEFLテストにつながるか」をテーマに、5分休憩を2回挟んだ3ピリオド制で行われました。時間の切れ目には溝畑先生より学校のチャイム音を流すという、教室空間を彷彿とさせるユーモアたっぷりな空気の中、現行の検定教科書の枠内でいかにTOEFLテストの指導を実践していくかを、動画素材を利用したイントロ、ペアワークによる参加者同士の意見交換などを織り交ぜた模擬授業形式で紹介いただきました。

模擬授業の題材は “Wrapping in Japan”というタイトルで、まず伝統的な風呂敷とビニール袋の対比から入り、参加者は、英語ナレーション付の風呂敷の使い方紹介動画を通じて、英語を用いることでこんなことができる、という高揚感を体験しました。その後溝畑先生から、新出単語だけでなく、派生語も声に出して発話することで、意味が結合されることが紹介されました。また、授業の全てを英語に徹するというわけではなく、次のアクティビティを行うための意図的な仕掛けとして、日本語を使うこともあるそうです(ただし、あくまでもアウトプットは英語を用いること)。

そして、授業では、溝畑先生の長年のご経験から生まれた「概念地図」も利用しました。これはテキスト上での理解だけでなく、関連する事柄を、視覚化し関連づけて地図に落とし込むことでより理解を深めていくものです。その過程は様々な場面で応用することができ、例えば英文ライティングにおいてパラグラフ構造を理解する上での重要な要素である、「全体の枠組みを捉え、整理し、関連づける」作業は、TOEFL iBT® テストにおいて重要なカギとなるノートテイキングに活きてくる、とのことでした。

またこれは英語学習だけでなく、日本語の読解力とも密接に関係し、現行の学習指導要領でも求められている「知識を活用し、全体の要旨、要点を理解すること、そして書き手の意図を推測しながらも、事実と意見を区別し、更に批判的に読むことにより、感想を述べる力を養うこと」に繋がっていくそうです。

こういったスキルを的確に養いながらも、母語をなるべく使わず、大量の情報処理を伴う4技能の育成、を求めると、自ずと行っていることはTOEFLテストにも繋がります。今まさに求められている本当の意味での実践的な英語力を身に付けることと、TOEFLテストが問う内容は一致している、ということをきわめて論理的・実証的に再現された模擬授業となりました。

「2014年英語教員向けTOEFL iBT®教授法ワークショップ(ETS Propell® Workshop for the TOEFL iBT Test)」開催報告

出席者からは「事前準備にどれくらいの時間を要しているのか」「概念地図の書かせ方の指導は」といった、実務レベルでの質問が多く寄せられました。溝畑先生にはそれらの質問に回答いただいた上で、生徒の実情に合わせて、臨機応変に内容を調整することや、またICTの利用でより効果的に魅せることも紹介いただきました。

2時間半という時間があっという間に過ぎ去った、内容の濃い講座となり、参加者からは、「早速、月曜の授業に活かせる実践だった」「充実したワークシートだった」「和訳が必須ではないとは驚き」「こんな授業に自身が中高生の頃に出会えていたら!」「ただの穴埋めに終わらない概念地図の指導ができそう」「普段の授業がしっかりTOEFLテストの指導に繋げられていた」というようなご感想をいただきました。

また、今後のより実践的な授業での導入事例、実際のTOEFLテストでのスコア取得への繋がりについても研鑽を深めたい、とのお声も多くいただきました。

スタッフからは「大阪のTOEFL iBTテスト指導への熱気が感じられ、今回のようなセミナーが大阪以外でも開催されると、多くのTOEFLテスト指導に悩む先生方の助けになるのでは」との感想が出ていました。

次回の開催については鋭意検討中ですが、引き続き、TOEFLアライアンスメンバーの先生方と共に、多くの先生方へのお手伝いができるよう、務める所存です。またそれと同時に将来的にはこの養成講座の輪を全国にも広げていけるよう努力して参ります。

上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。