今回のターゲットはfirstです。firstの意味を知らない人はないでしょう。「1番目に、最初に、まず第一に、はじめて」ぐらいの意味がでてきそうですね。形容詞、副詞、名詞として働きます。でもfirstには様々な変化球が用意されているのをご存じですか。今回は「first関連表現一挙大放出」してみたいと思います。

『TOEFL® TEST スピーキング英単語』ではfirstlyが挙がっていますね。firstは副詞があるのに、first+lyで「副詞の副詞かーい！」、と思った人もいるかもしれません。そうです。確かにlyは形容詞の語尾に付くと副詞となるものですよね。ただfirstlyは副詞であることよりも意味が「1番目に」と列挙の意味になることがポイントです。firstにももちろんこの意味がありますが、特にsecondly「2番目に」、thirdly「3番目に」と一緒に用いて、何かを順に並べていくときにfirstlyはよく使われます。「最後に」ならlastlyとかfinallyが用意されます。

これとは別にfirst of allという表現もあります。これは「何よりもまず、まず第1に」という意味で、「最初に、第1に」という意味をof allを付けることで強調した表現だと押さえておいてください。

では2番目に（あ、secondlyですね）登場するのはfor the first timeです。これは「初めて」という意味です。

I visited Hawaii for the first time last year.
「私は去年初めてハワイを訪れました」

といったように使います。また“for the first time in＋時間”の形で、「…ぶりに」という意味を表します。これも例文を1つ挙げておきましょう。

My mother saw an old friend of hers for the first time in ten years.
「母は10年ぶりに昔の友だちに会いました」

「この10年で初めて＝10年ぶりに」ということですね。

では最後に（そう、lastlyです）at firstです。これはちょっとここまで見てきたfirstとは意味合いが違います。例文で確認しましょう。

At first he appeared to be sociable, but he wasn't.

at firstは「はじめのうちは」という意味です。上の例文は「はじめのうちは彼は社交的に見えましたが、そうではありませんでした」という意味になります。この例文にあるようにat firstはしばしば後のbutと連動して使います。他にthen「それから」、later「後に」、afterwards「その後」などの語と合わせて使われることもあります。「はじめはあなたのこと大好きだったんだけど今ではね…」みたいな心変わりを伝える時、at first … butを使ってください。

［　 　］に入る適切なものを、①～④の中から1つ選びましょう。

［　 　］ I didn't like Bob, but in the end we became good friends.

① For the first time ② In the first place ③ At first ④ Firstly