2013.07.23
皆さんこんにちは。いよいよ夏到来ですね。学生の方は夏休み、社会人の方もお盆休みなど勉強時間はいつもの時期より確保できるのではないでしょうか?とはいってもいろいろイベントが入ったり暑かったり、ペースが乱れがちになるかもしれませんが、自分で無理のない目標を決めて、少しずつでも着実にスキルを伸ばしていきましょう。夏休みでの頑張りがスコアを左右すると思ってください。
さて、今回は前回(TOEFL iBT® テストListening対策 No.1 ノートテイキングについて―その1―) に引き続きリスニングについての連載です。
前回はリスニングセクションにおけるノートテイキングの概要と、リスニングの際の重要なポイント、つまりノートをとるべきポイントについてお話しましたね。今回はもう少し具体的に、ノートテイキングのスキルを向上させるためのテクニックと、実際に音声を聞いていただいて皆さんにノートテイキングの練習をしていただこうと思います。
前回の連載でも少し触れましたが、まず一番重要なことは、「書きすぎない」ということです。TOEFL iBTテストのリスニングは約5分以上が通常ですから、どう考えてもその内容全てをノートに取ることは不可能ですよね。ということは、必然的に重要なポイントをメモする必要がでてきます。それが前回お話したリスニングのポイントの部分になるのですが、今回は更にワンステップすすめましょう。
いかに「楽をするか」という事を念頭に置くと、今回キーワードである「省エネ」に行き着きます。ではそれを具体的にどうするかというと、「省略をする」「記号を使う」の2つになります。
a)省略
文字通り、単語をフルスペルで書かずに、後から読んでも判別できる程度に短くします。例えば
international | → | int’l | information | → | info |
between | → | bet. |
特に決まりや法則があるわけではないのですが、ネイティブ達のノートを見ていると母音や中間の文字を省いて書く場合が多いようですね。
market | → | mkt | approximately | → | approx. |
manager | → | mgr | recommendation | → | rec. |
b)記号
数学の授業で使っていた記号なども積極的に使ってみてください。
= | → | equals, similar to | / | → | per |
± | → | more or less, about | → | → | cause |
∴ | → | therefore | ↑ , ↓ | → | increase / decrease |
c)ミックス
省略と記号をミックスできるものもありますね。
b/c | → | because | w/o | → | without |
大前提の話で申し訳ないのですが、リスニングとリーディングの違いは何だと思いますか?それはもちろん音声と活字の違いに他ならないのですが、それによってリスニングをより難しくするある1つの特徴がでてくるんです。それは、リスニングにおいては段落の分かれ目がわからない、ということです。リーディングでは、筆者が意図する内容の塊ごとに段落が変わります。読者は、段落が変わっていれば「あぁ、話の内容が変わるんだな」とわかるわけですね。ただリスニングにおいては、「さて次の段落に行きますよ」とは指示を出してはくれないので、話のまとまりがどこまでで、どこから次に移行するのかわかりづらいですよね。さらに、その状態でノートテイキングをしたところでただグチャグチャになるだけで、あとから読み返そうとしても読みづらいですよね。
幸いリスニングでは、話者が間をあけたり、“Alright, another point I want to emphasize is…”のように転換語で区切りがわかる場合が多いですので、その場合には自分のノートに横線を引いて、そこで一旦内容が区切れることを示しましょう。つまり自分で段落をつくるわけです。そうすると後でノートを見返したときに、ここからここまでは最初のポイント、次のこのまとまりが反論、その次が・・・というように内容を整理しやすくなります。是非とも試してみてください。
最後の提案は、ノートを取る時になるべく横広がりにならないよう注意するということです。A4のメモ用紙があったとして、横一杯に広げてノートを取るよりは、ページの真ん中に縦線を引き、まずは左側半分を使ってドンドン下にメモを取るようにして、下までいったら今度は右半分に書く、といった具合です。これをやることによって、まず書くスペースが限られるので、できるだけ単語を短く書こうと努力するようになります。また話は次々に進んでいくわけですから、一つの発言や説明だけに留まっていないで、必然的に話の流れについていこうと次のアイディアをキャッチしようとなっていきます。もちろん個人差はありますが、大事なのは一つの説明をメモすることだけにエネルギーを注ぐのではないということです。
それでは実際にノートテイキングの練習を行ってみましょう。お手元に筆記用具とメモ取りの紙はありますか?できれば本試験同様、A4サイズの紙またはノートが2ページぐらいあればよいかと思います。音声を聞いていただきますので、ヘッドフォンなどをご用意し、mp3の音声ファイルが再生できる環境であることをご確認ください。(*すぐに音声が始まりますのでご注意ください。)
それではここから音声を再生して、ノートテイキングの練習を行ってください。それではどうぞ!
(Source = ETS TOEFL iBT® Quick Prep, Vol. 3, Listening Practice Set 2より)
お疲れ様でした。まずはご自分のノートを見直して、以下のポイントをチェックしてみてください。
参考までにサンプルのノートテイキングを掲載しておきます。あくまでも一例ですので、こう書かなくてはいけない、というわけではありません。それではこちら(PDF形式:34KB)をご参照ください。
その次に、レクチャーのトランスクリプトをこちらに掲載しておきますので、音声を繰り返し聞き、内容をトランスクリプトで確認し、しっかりと復習してください。
いかがでしたか?少しでもリスニング対策の一環としてノートテイキングのやり方が身に付けばと思います。それではまた次回(TOEFL iBT® テストReading対策 No.1 Readingの注意点 )にお会いしましょう。