2016.12.20
皆さんこんにちは。年末になりましたね。日本ではメリークリスマス、そして「良いお年を」などと言いますが、アメリカではクリスマスと新年の挨拶をまとめて、またキリスト教以外の宗教の人も考慮して単に “Happy holidays!”ということが多いですね。
さて今年最後の連載はListeningで締めましょう。前回(第40回 レベル別・TOEFL iBT® テスト 4技能対策⑥「中級Listeningに必要な4つのアプローチ」)の中級Listening対策に続いて、上級Listening対策を考えていきましょう。
日本で英語を学んだ多くの人が、Listeningスコアの伸び悩みで苦しんでいるようです。中級までである程度conversationにおいては対策ができるようになってきたという方に、最後のレクチャー(講義)形式の問題に対する注意点を勉強していきましょう。
本試験のListeningセクションにおいては、4~6つのアカデミックレクチャー・ディスカッションが出題されます。いずれも実際の大学の授業が行われている、というような設定で進められます。
Listeningで高得点を出せる人の特徴の一つとして、「講義全体の構成が把握できている」という点が挙げられます。
ではどうしてそのようなことができるかというと、
などができているからだと思われます。特にノートテイキングに必死になり過ぎると、b)のように細かい情報だけはたくさん書き記しているものの、それらの情報にどのような役割があるのか、などを見失う恐れもありますので注意しましょう。
対策としては、
などが挙げられます。
また以前の連載で、脱線などのレクチャーのorganization・展開について触れていますので、是非ともこちら(第10回 TOEFL iBT® テストListening対策 No.3 Listeningレクチャー対策)を読んでみてください。
最終的に「今のレクチャーはどのように話が展開され、結局一番言いたかったことは何なのか?」が頭の中に明確に浮かんでいれば大丈夫です。
レクチャーの中で重要なところは、ただ教授が淡々と説明するだけではありません。「なるべく学生に興味を持ってもらおう」「しっかりと覚えておいてもらおう」と工夫してくれるのです。それがユニークな部分、またはヒネリとして講義の中で出てきます。
このヒネリに関しては、以前の連載(第26回 TOEFL iBT® テストListening対策 No.7レクチャーの「ヒネリ」について)で触れていますので、読んだことがない方は是非とも参照してください。
このReplay Questions (= Listen Again Questions)も高得点取得には欠かせません。一つのレクチャー・ディスカッションにおいて1~2題は出題されますので、そこで点を落としているようではスコアは伸びません。
この問題タイプの攻略法に関しては、以前の連載で例題も交えて説明してありますので、以下を参照してください。
この問題を解くのに必要な個所は再度流れるので、1回目にレクチャーを聞く時に特に注意している必要はないのですが、上級者ともなると「あ、この部分は後でReplay Questionとして出題されるな!」と気が付くのです。つまりそれだけ教授(話者)のトーン、感情、独特の言い回しが目立っているところに注意しているからなのです。上記対策②のヒネリ同様、普段から気を付けて聞く練習を行ってください。
どんなにたくさん聞く練習を繰り返したところで、知らない単語が多ければ理解度が上がりません。音声練習と並行して、より高度なアカデミックボキャブラリを習得しましょう。
勉強方法としては:
などが挙げられます。いずれにしても、単語を文字だけで覚えるのではなく、音声を聞きながら、目と口を使いながら覚えるように習慣づけましょう。
それでは今回はここまでです。次回(第47回 レベル別・TOEFL iBT® テスト 4技能対策⑫「上級Speaking攻略法」)にお会いしましょう。
今年一年もご愛読ありがとうございました。また来年もよろしくお願い致します。 Happy Holidays!