“GRE®に関しては、やはりTOEFL iBT® テストの勉強を十分にしてから始めるのが一番”
TOEFL iBT® テスト受験当時は、留学のことは具体的には考えておりませんでしたので、英語力の客観的評価を知ることが一番の目的でした。3年前までは大学に外国人がいて英語で話したり、英語の論文を頻繁に読むことがあったのですが、現在の環境ではそれも減り、日常生活で英語のSpeakingやWritingをすることがありませんので、受験時に果たして英語力がどれほど低下しているのか、自身の状態を知りたかったことが大きいです。
また、医学部では留学の機会があるいうことも聞き、突然やってくるかもしれないその機会が来たときに急に勉強するよりも、何も精神的制限がない時期にまずは受験してみようという気持ちもありました。
私は帰国子女で、小学3年から中学2年までドイツのインターナショナルスクールに通っていました。帰国後英語力の維持にも努力していたので、受験時は、Readingに関しては辞書を使わなくても英語の教科書や記事が読めるレベルで、Listeningに関しては映画のセリフは大体聞き取れるレベルでした。また、Writingに関しても、与えられたTopicについては、大体すぐ書き出すことができたと思います。ただ、Writingは3年以上やっておらず、Speakingに関しては長らく自分の意見をすらすらと言ったことがなかったので、TOEFL iBTテストのSpeakingのような状況では練習しなければ、つっかえながら答えるレベルだったと思います。
ちなみに、高校3年の終わりに英検1級に合格し、2009年に受けたTOEFL iBTテストでは113点でした。
TOEFL iBTテストを受けるにあたり、市販のTOEFL®テスト教材を1冊一通り読んだ後、私はSpeakingが弱いと思ったのでその準備をしました。その教材には、付属のCD-ROMが付いており、その中にSpeakingの模擬解答がありましたが、それだけでは不足だと思い、YouTubeにあるTOEFL iBT Speakingの問題例とその解説をひたすら見ました。特にETS公式のチャンネル(TOEFL® TV Channel)を重視しました。また、実際に時間を計り録音しながらSpeakingの模擬問題を解いてみて、自分で録音内容をチェックする練習を1日2時間前後、2週間しました。私は本番では確実に緊張して頭が真っ白になりやすいタイプなので、トピックに関する質問を聞いたら準備時間なしですぐ話し始める練習をするようにしました。
Writingについては、試験を受ける前の準備はあまりしませんでしたが、高校の英語のカリキュラムの中に、ETSのCriterion(*1)を用いて1年間エッセーを書いてはコンピュータに評価してもらうWritingの授業がありました。2005年のことですので評価基準はTOEFL® CBTテストWritingの6段階評価でしたが、どの内容だとどのくらいの点数になる、ということをつかむ良い機会だったのではないかと思います。
Reading、Listeningについては、先述の教材に付いていたCD-ROMの模擬テストを解いただけだったと思います。以前からScientific AmericanやCNNの記事を時間がある時に早く読む訓練をしていたのでそれが役に立ったのかもしれません。
私にとってTOEFL iBTテストの受験は2回目だったので、会場の雰囲気にだいぶ慣れているのではないかと期待していたのですが、やはり会場の雰囲気にのまれました。前半のセクションは落ち着いて問題と向き合うことができ、また予想レベルの問題が出たので、なんとか終わらせることができました。ただ、間違いを恐れるあまり、問題文を読んだ後に質問を読み、また問題文を読み直すという効率の悪いことをしていたので、最後は時間があまりなく急いで解答しました。時間配分に失敗したので、それを今後の課題にしたいです。
また、後半のSpeakingとWritingのセクションで集中力が切れ、周りの雰囲気が気になり始めてしまったことが問題だったかと思います。Speakingの5問目で、周りのタイプする音がどうしても気になってしまい、他の受験者に意識が向いてしまったとたんに解答するはずの内容を忘れてしまい、頭が真っ白になりました。このようなトラブルを回避するために、自分が話す順番をNote takingの時にNumberingするなどしたほうがいいかもしれません。
GRE(*2)に関しては、インターネットの教材のBarron's Test Prepを使っています。GREで試されるトピックに関するレクチャー(数学は方程式の解き方から、グラフの読み方などについて、英語は文章の読み方から単語問題の戦略など)の文章による説明の他に、ビデオ講座も付いていて便利な教材です。私の場合は時間がなかったのでビデオ講座は見ずに文章だけを読みました。
Barron's Test Prep GREには4つの模擬試験の他にオンラインの問題集(英語、数学別に1セット約10問が100セットほど)もあり、ユーザーの苦手分野を解析してその部分をカバーする問題を重点的に出してくれるので便利でした。準備期間は2週間ほどで、勉強時間は日によってバラバラでしたが、少なくとも毎日3時間は行ったと思います。
また、単語力がなかったので、Magooshが出しているGRE Flashcardsという無料アプリを使って最後の1週間重点的に勉強しました。Common words・Basic words・Advanced words にカテゴライズされており、それぞれ300~400単語くらいあります。私は力不足でCommon wordsしか終わらせることができませんでしたが、ラッキーだったのか、覚えた単語が当日多く出題されていて驚きました。このアプリはスマホさえあれば気軽にいつでもできるので、病院実習で時間がある時に使っています。
Writingに関しては、GRE公式ページの模擬解答や、問題プールを読みましたが、実際には書きませんでした。
私は、今年の夏からアメリカでMaster of Public Healthの勉強をするため留学を考えています。
TOEFL iBTテストの準備・受験は大変だと思います。ReadingやListeningはともかくとして、WritingとSpeakingは何度も練習するしかないと思います。もし英語の得意なご友人がいらっしゃったら、その方々と英語の練習を行ってもいいかと思います。
また、本番では場の雰囲気にのまれないことが一番重要だと思います。前半はReading、Listeningなので周りも静かですが、後半になると受験者の方々がそれぞれの速度で話し始めたり書き始めたりして、落ち着かない状態になります。その時、周りの音を気にせず、どれだけ自分が今話していること・書いていることに集中できるかが鍵となると思います。
また、留学等、目標ができてからの勉強もよいかと思いますが、その前に試しに受けてみるのも手だと思います。留学のための書類提出期限までに良いスコアをとろうと思うと、精神的なストレスが強くなりますし、特に初めての受験の場合は場にのまれやすいと思いますので、留学を決意してから受けるのではなく、その前から肩慣らしに受けてみるのもいいかと思います。実際、私の場合はTOEFL iBTテスト受験時は留学に関して具体的な目標はありませんでしたが、2013年の秋に留学したいと思い立ち、このときに受けたスコアを使うことができました。
GREに関しては、やはりTOEFL iBTテストの勉強を十分にしてから始めるのが一番だと思います。英語の問題は難しく、最初のうちは心が折れそうになることも多々あります。しかし、問題数・単語数を増やせば増やすほど正答率は上がっていくので諦めずに頑張ってください。
TOEFL iBTテスト、GRE受験される方々の今後のご活躍とご成功をお祈り申し上げます。
(*1)Criterion®・・・米国ETSが開発した、教育機関向けライティング指導ツールのこと。詳細はこちら
(*2)GRE®・・・アメリカ合衆国やカナダの大学院へ進学するのに必要な共通試験のこと。詳細はこちら
1分でわかる!TOEFL iBT®テスト
TOEFL iBT®テスト受験のススメ
TOEFL®Essentials™️ テスト 各セクション紹介動画
TOEFL®Essentials™️ テストは、4技能(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング)の総合的な英語力を測る自宅受験型テストです。大学入試などで受験者の英語力を判定する上で、重要な判断材料となることが期待されています。このテストは、「アカデミックな英語力」と「一般的な英語力」を組み合わせて測定します。