2019.09.20
Academic Vocabulary List(AVL)はアメリカ、Brigham Young大学のDee Gardner教授とMark Davies教授によって開発されました。AVLは1億2,000語のサンプルから成り、AWLと比べておよそ35倍のサンプル数増加が見られます。また、AWLのサンプルはニュージーランドの教科書が主だったのですが、AVLはアメリカのジャーナルが主な対象となっています。AWLとの大きな違いは、AVLは単独で語彙リストが作成されていることです。AWLはGSLを基に作成されているため、GSLの古さに由来する欠点を伴いますが、AVLではそのような問題がありません。
この語彙リストは"Academic Vocabulary Lists"に掲載されているDownloadをクリックし、メールアドレスや氏名などを入力し、送られてきたコードを入力することでダウンロードができます。約2,000のワードファミリー、もしくは3,000のレマリストもあります。どちらかの語彙リストをダウンロードし、知らない単語を選び直接語彙学習をすることが最初のステップになると思います。
また、AWLとの違いとして、どの品詞が頻繁に使われるかが分かるように工夫がされています。太字で下線が施されている形がアカデミックな分野で使われます。斜字体のものは特定の分野で使われるものです。例えば、下の表を見てみると、factor(n)となっていますのでアカデミックな分野で広範囲に使われる形は名詞形となります。一方で、factoringは斜字体になっており隣にEduと書いてあるので教育の分野に高頻出する専門的要素が強い形と分かります。斜字体でも太字/下線でもないものはワードファミリーメンバーとなります。
また、この語彙リストの知識を深めるWebサイトがあります。
WORD AND PHRASE. INFOにアクセスして、ターゲットワードを入力すると、定義、同義語、コロケーション、コンコーダンスライン、9つの異なる分野における頻度など様々な重要な情報を得ることができます。
次回をお楽しみに!
【引用文献】
Gardner, D., & Davies, M.(2013). A new academic vocabulary list. Applied Linguistics, 35(3), 305-327.