スペシャルインタビュー

英語を活かしグローバルに活躍されている方や話題の企業や団体にインタビュー

アデコグループ「CEO for One Month」2015年グローバル代表 久乗亜由美さん
  • アデコグループ「CEO for One Month」
  • 2015年 日本代表・グローバル代表
    久乗亜由美さん

今回は、アデコグループCEO業務体験インターンシップ「CEO for One Month」の2015年日本代表として選出された大学生の久乗亜由美さんのインタビュー後編になります。前編はこちら

“新しい発見や世界を知るという意味でも英語はすごく大事”

CEO業務体験インターンシップ「CEO for One Month」についてお聞かせください

編集部:
応募のきっかけを教えてください。
久乗さん:
大学の先輩が始めた旅行系のベンチャー企業でアルバイトをしていて、経営の仕事を近くで見る機会がありました。そこから「大企業ではどのように経営が行われているのか実際に自分の目で見てみたい」という興味を持ったことがきっかけです。インターネットから応募をしたのですが、「CEO for One Month」は世界各国で同時に募るため応募期間や選考期間が長いこともあり、忘れていた頃に通知がきたので大変驚きました。一次面接は中国に留学中だったのでスカイプで、最終面接は東京のアデコ株式会社で代表取締役社長の川崎健一郎さんと1対1で行われました。
編集部:
日本ではどのような活動をされたのでしょうか。
久乗さん:
川崎健一郎さんの下、日本でCEO業務を体験しました。それまでは大学で学んだ財務の分析やマーケティングが社会で本当に役立っているのか疑問がありましたが、実際に会議に参加して実務を体験する中で、大学で学んだことがビジネスに直接紐づいていることを理解できました。またアデコ株式会社だけでなくグループ会社にも同行させていただき人材サービスを色々な角度から見ることができました。とても面白かったです。

アデコグループ「CEO for One Month」2015年グローバル代表 久乗亜由美さん

編集部:
グローバル代表へのチャレンジでは、他国の代表とのコンペティションがあったと思います。感想をお聞かせください。
久乗さん:
各国のCEOの下CEO業務を体験した人の中から、ファイナリストとして10名が選ばれ、スペインのマドリードで最終選考会が行われました。5つのタスクがあり、1つめは1か月間のCEOとしての経験から“アデコグループの2020年の戦略を考え発表する”こと。2つめは、10名が2つのチームに分かれ、“アデコグループのCM制作をする”というグループでのチャレンジ。3つめはカスタマーフォーカスを意識した“現地のプロダクトをバルで旅行者に販売する”というもので、4つめは“プレスリリースの会見でのスピーチ”です。そして最後にアデコグループCEOのアラン・ドゥアズさんとの1対1での面接がありました。
編集部:
そこでグローバル代表が決まり選ばれたのですね。ご自身ではどういった点が決め手だったと思われますか。
久乗さん:
私が面接で伝え続けたことは、一歩ずつ頑張れば、特別な人ではなくてもCEOになれると気づいたこと。折角目標を持つのであれば、大きな目標を描くことで、より大きな達成に繋がる可能性が広がるということを、同じ若年層の人に伝えたいとアデコグループCEOのアランさんに話しました。その時に「あなたの話を聞いて凄く動かされた」ということを言っていただいたので、その部分が決め手だったのではないかと思っています。ファイナリストの10名はそれぞれとても高いスキルや優れた経験を持っていたので「比べたら負ける」と思い、自分のできることは100%やろうと頑張りました。例えばCM制作のメンバーはそれぞれ強い個性を持っていたので、5人の意見をまとめることに注力し、自らはサポート役に徹しました。そういったところを評価いただいたのだと思います。
編集部:
世界で1万8000人という応募者の中でグローバル代表に選ばれたことは凄いことだと思います。グローバル代表として印象に残っているエピソードなどありましたらお聞かせください。
久乗さん:
1か月間アデコグループCEOのアランさんと一緒に9か国を出張で巡り世界中で業務を行いました。その中で最も印象に残っているのは、日曜日の夜にタイに向かうため機内泊をし、月、火曜日と働いて、火曜日の夜に日本に向かい、水、木、金曜日と日本で働き、金曜日の夜にスイスに帰るという過密スケジュールで業務に取り組んだ時のことです。そのような時でもアランさんは全く疲れを見せず、いつも笑顔で仕事をされていたのがとても印象的でした。時間のマネジメントや体調管理もCEOには重要なことだと感じました。
編集部:
そのようなご経験をされて、自分自身の中で変化はありましたか。
久乗さん:
キャリアに対する意識が変わりました。アデコのアジアパシフィックのCEOとCFOはフランス人とスペイン人で、日本で働いている際もコミュニケーションを取る機会があったのですが、色々な国で働いた経験や自信が、今のお二人の仕事に対するスタンスやマネジメントにも影響しているのだと感じました。以前は海外で働くことになっても、それは日本で働く中で海外出張や駐在に行くというイメージでしたが、今回の経験を通して 「英語ができなかったら海外でも働けない」「英語ができても積み重ねてきたキャリアがないと仕事が選べない」ということを実感し、「30歳になった時に、自分の好きな国で働けるように、しっかりとしたキャリアを持つ人になりたい」という新しい目標ができました。大学卒業後、日本ではなく海外を拠点に働くことを選んだのは、この経験があったからです。自身のキャリアの土台を築き、やるからにはトップを目指して頑張っていきたいと思います。

アデコグループ「CEO for One Month」2015年グローバル代表 久乗亜由美さん

TOEFL Web Magazineの読者にメッセージをお願いします

久乗さん:
私は「友達を作りたい」「勉強したい」「新しい世界を知りたい」などの動機から始まり、またそこで友達ができて「もっと自分の想いを伝えたい」「その国のことをもっと知りたい」ということに発展していきました。友達という繋がりができたことで、その国のことが自分事になり新しい視野を持つことができました。そのような経験ができたのも英語を通してコミュニケーションができたからだと思っています。新しい発見や世界を知るという意味でも英語はすごく大事です。今でも勉強は好きではありませんが、目標に向かって継続して英語をはじめとする語学を磨いていきたいと思います。

アデコグループ「CEO for One Month」2015年グローバル代表 久乗亜由美さん

 

  • アデコ株式会社
  • アデコ株式会社は、スイスに本社を置き、世界中で60を超える国と地域で総合人材サービス事業を展開しているアデコグループの日本法人で、企業との強いリレーションをもとに、人材派遣、転職支援、アウトソーシングなど、あらゆる雇用形態の多種多様なお仕事をご紹介している。特に、近年では転職支援を強化しており、業界、職種に精通したコンサルタントやマルチリンガルの担当者を増員し、最適な転職を実現できるようサポートしている。
    Webサイト: www.adecco.co.jp
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