スペシャルインタビュー

英語を活かしグローバルに活躍されている方や話題の企業や団体にインタビュー

アデコグループ「CEO for One Month」2016年グローバル代表 土井皓介さん
  • アデコグループ「CEO for One Month」
  • 2017年 日本代表
    土井皓介さん

人材ビジネスを世界60の国と地域で展開するアデコグループが、毎年全世界で開催しているインターンシッププログラム「CEO for One Month」。経営トップの立場を体験することで人材を育成することを目的としたこのプログラムで、東京大学3年生の土井皓介さんが2017年の日本代表に選ばれました。3,300人の応募者の中から選出された土井さんに、プログラムについてお伺いしました。

“将来自分が組織を率いていくためのヒントを得ることができた”

CEO業務体験インターンシップ「CEO for One Month」についてお聞かせください

編集部:
応募の経緯を教えてください。
土井さん:
今年の4月、Facebookでアデコグループの「CEO for One Month」の広告を見て、プログラムを知りました。組織のリーダーが何を考え、どんな行動を起こしているのかを間近で体感できるユニークな内容に興味を持ちました。私は、大学で教育学を学び、学校教育の先にある就職やキャリア開発に高い関心を抱いています。アデコでのインターンシップは、人材サービスの現場や動向を知るには最適の機会で、今後の人生で必ず役に立つと思い、応募しました。
編集部:
3,300名の中から日本代表として選ばれたということですが、選考において印象に残ったことなど教えてください。
土井さん:
グループワークや個人面接など、それぞれの選考で思い出はありますが、一番印象的だったのは最終選考のプレゼンテーションです。ファイナリスト5名に「2030年の働きがいをどう創り出すか」という共通のテーマが与えられました。2030年の雇用情勢や働く環境の変化などを軸にした提案が相次ぐことが見込まれる中、自分の思い入れや本気度をどうアピールするのか。考えた末に、自分ならではの「思い」と「熱意」を伝えることに注力しようと決めました。本番当日、たくさんの社員の皆さんを前に私が提案したのは、誰もが何歳になってもキャリアを築ける社会の実現と、それを支える学びの仕組みです。論理を組み立てるだけではなく、個人的な体験レポートや提案に至った背景を盛り込んだことで、自分ならではのプレゼンテーションに繋がったと思います。

アデコグループ「CEO for One Month」2017年日本代表土井皓介さん

編集部:
「CEO for One Month」では、どのような活動をしているのでしょうか。
土井さん:
アデコグループ・ジャパン社長の川崎健一郎さんと行動を共にしながら、経営会議への同席、グループ会社への同行、社員の皆さんの前でスピーチする機会が与えられています。また、プログラムの魅力を伝える広報活動は大切なミッションのうちの一つです。日々の学びをSNSで発信しているほか、メディアからのインタビュー取材に応じる機会もあります。このほか、1か月間のCEO業務体験の総括として、人材サービスにイノベーションを起こすための戦略の立案が求められています。この課題は、世界各国の代表者全員に課せられていて、このあと行われるグローバルCEOを体験するための最終選考に向けた重要な評価要素になります。日本の市場や労働環境を踏まえた上で、他国でも応用できるようなアイデアを練っていきたいと考えています。
編集部:
その課題に向けて、どのような取り組みを行っているのか具体的にお聞かせください。
土井さん:
さまざまな立場の人に自らアポイントを取り、アデコグループのサービス動向、日本の労働市場、人材サービスの未来などをテーマに、議論を交わしています。アデコグループのアジアパシフィックのCEOやCFOは、やはり広い視野を持ち、冷静に物事を捉えていると感じました。また、営業部門の部内ミーティングに参加し、営業同行したことも貴重な経験となりました。求職者や企業と直接向き合う現場ならではの視点や発想は実情を反映しているため、課題に取り掛かる上で、とても参考になっています。

アデコグループ「CEO for One Month」2017年日本代表土井皓介さん

編集部:
印象的な出来事を教えてください。
土井さん:
このプログラムを開始してまもなく、アデコグループ・ジャパン社長の川崎さんから、「リーダーとは、組織の方向性を示す存在だ」と言われたことが印象に残っています。「組織として何をしたいのか」、「どういった世の中を創造したいのか」が明確でなければ、組織を牽引することはできないという気づきがありました。リーダーが求められるスキルや資質はいくつかありますが、ゆるぎない指針を打ち出し、組織を動かしていくことが経営トップの本質であると実感しました。
編集部:
「CEO for One Month」を通して成長できた点をお聞かせください。
土井さん:
周囲から指示してもらえるのを期待するのではなく、自ら目標を決めて物事を進める主体性です。CEO業務体験では、課題へのプロセスや手段はすべて委ねられているので、何が必要なのか自分で判断して、決断しなければなりません。正直、最初は戸惑いましたが、自分に甘えがあることに気づき、意識を変えるきっかけになりました。また、大企業ならではの組織運営を学ぶことができたのは、大きな収穫でした。アデコには2,000名を超える社員が在籍し、多様な人材と価値観が共存する中、ビジョンが重要な役割を担っていると実感しました。そのビジョンの浸透をどのように推進し、組織力を高めていくのか。川崎社長の視点と働きかけを目の当たりにして、将来自分が組織を率いていくためのヒントを得ることができました。
編集部:
活動を通じて、働くことに対する意識の変化はありましたか。
土井さん:
多くの人に価値を届けるような仕事をするためには、身体的・精神的なゆとりを生み出すことが大切だと思うようになりました。CEOとしてやるべきことはたくさんありますが、目の前の業務に没頭するだけでは、イノベーションは起こせません。「5年先の未来はどうなっているのか」、「人々はどんなサービスを求めるのか」に対する答えの糸口は、広い視野を持ってこそ得られるもの。新たな価値創造を追求しビジョンを実現するためには、身体と精神のセルフマネージメントは常に意識していきたいですね。

アデコグループ「CEO for One Month」2017年日本代表土井皓介さん

*「アデコグループCEO for One Month」2017年日本代表 土井皓介さん ―後編―」は2017年9月12日に掲載予定です。

 

  • アデコ株式会社
  • アデコ株式会社は、スイスに本社を置き、世界中で60を超える国と地域で総合人材サービス事業を展開しているアデコグループの日本法人で、企業との強いリレーションをもとに、人材派遣、転職支援、アウトソーシングなど、あらゆる雇用形態の多種多様なお仕事をご紹介している。特に、近年では転職支援を強化しており、業界、職種に精通したコンサルタントやマルチリンガルの担当者を増員し、最適な転職を実現できるようサポートしている。
    Webサイト: www.adecco.co.jp
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