留学経験者インタビュー

留学して何を得て、何が変わった?留学経験者にインタビュー

留学経験者インタビュー
  • 関大吉さん
  • イギリス/ケンブリッジ大学 留学

 

“意識していなかった自分の無意識の価値観が分かった”

留学のきっかけを教えてください

私が所属している大学院の魅力の一つだと思いますが、博士後期課程1-2年時に海外で活動することが卒業必須要件になっているため留学をしました。

なぜ留学し、なぜその国、その大学・その学部を選びましたか

自身の研究(太陽物理学)を進める上で、災害学、太陽物理学、経済学など、多様な分野において世界最先端の研究を行なっている大学へ留学したかったので、ケンブリッジ大学を選びました。

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TOEFLテストのスコアは何点以上必要でしたか、またスコアアップのためにどのような勉強をしましたか

TOEFL iBT®テストのスコア100以上が必要でした。ただし、90以上であれば、別途大学独自で行われている英語評価試験を受け、その結果に基づき留学可否が決定されます。
勉強に関しては、過去問をたくさん解くこと、朝から晩までBBCのラジオをつけっぱなしにしておくことなどを主に行いました。

留学中のエピソードを教えてください

日本では研究での議論や日常会話で、一人ずつ順番に話し、誰かが話終わった後に、次の人が話すことが、一般的だと思います。しかし、私の所属していた研究機関では、お互いに思った瞬間に、遠慮なく全てを話すため、同時に複数の人が英語で話すことがしばしばありました。また、その状態で会話がきちんと成立していることに驚きました。後ほど、英語母語の方に聞いたところ、それが相手の話を聞いているという敬意の表し方だそうです。私もときには、英語で相手の話を聞きながら、同時に自分の意見を言うという非常に困難な場面に出くわしましたが、おかげ様で当時はだいぶ英語力が付いていたと思います。(笑)

留学したことでどんな影響がありましたか(留学で得たもの)

これまで「あたり前」だと思っていたいくつかのことが、実は自分に必要不可欠なものだったと気付かされました。卑近な例を一つ挙げますと、私にとっては食用わさびがその一つでした。自分でも驚きましたが、大切なことは普段は気付かなくて、それが無くなって初めて気付くものです。よくある話ですが、そういうものなのかもしれません。みなさんも、自分が本当に大切だと思っているものは、今の生活の外に出てみないと、分からないかもしれません。

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今後の展望(ご自身の夢など)についてお聞かせください

次の4月からは、外資系の企業で勤務する予定です。海外転勤も自由に要望が出せる企業なので、コロナ禍の困難な事態が落ち着き次第、また海外で働きたいです。現在は困難な状況ではありますが、逆に十分な充電期間を与えられたと考えて、今はフランス語を勉強しています。

これから留学を考えている人へのメッセージをお願いします

留学によって得られる最も大きなことは、これまで意識していなかった、自分の無意識の価値観が分かること、だと思います。若いうちに、このいわば「自己に揺さぶりをかける」経験をしておくと、自分が、無意識に何を大切にしているか、または(むしろこちらの方が重要だと思いますが)無意識に何を嫌っているか、が分かり、今後の人生において、不必要にイライラしたり、人を傷つけたりすることが少なくなると思います。今は海外渡航が大変難しい時期ですが、語学学習には最適な充電期間かもしれません。ぜひ頑張って勉強して、留学を志していただければと思います。

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留学経験者インタビュー
  • 関大吉さん プロフィール
  • 京都大学大学院 博士課程在籍
    英国/ケンブリッジ大学 応用数学理論物理学部/生存リスク研究センター 留学
    米国/カリフォルニア大学デービス校 留学

    大学卒業後、現在所属の京都大学大学院総合生存学館へ入学。太陽物理学を主な専門とし、これまで、米国NASA GSFC、英国ケンブリッジ大学にて、太陽物理学、経済学、疫学、防災学を合わせた、学際研究を行ってきた。

 

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