“TOEFL iBT® テストと比べて受験料も割安なため、自分の英語力を測るペースメーカーとしても活用”
大学での交換留学を目指して、TOEFL ITP® テストを受験しました。大学の交換留学制度ではTOEFL iBT® テストのスコア提出を求める協定先がほとんどですが、一部の大学ではTOEFL ITPテストで受入れる学校もあり、より確実に留学の切符を手に入れるため、TOEFL iBTテストとTOEFL ITPテスト両方の対策を行いました。
また大学入学以来、2か月に1回のペースでTOEFL ITPテストを学内受験しました。TOEFL iBTテストと比べて受験料も割安なため、自分の英語力を測るペースメーカーとしても活用していました。
大学1年生の5月に初めて受験した時は517点でした。大学受験では英文法や読解を勉強してきたため、Structure and Written ExpressionセクションやReading Comprehension セクションは比較的点が取りやすいと感じていたのですが、リスニングはスピードや、使われている単語、TOEFL ITPテスト独特の解答方式などに慣れるのが難しかったです。その後、複数回受験しましたが、そこからは亀の歩みで10点ずつしか伸びない時期もあり、リスニングも毎回低い点数で、得意だったはずの文法や読解も伸び悩むなど、「英語力がついているのだろうか」と不安になることもありましたが、めげずに受験を重ねていきました。
私はリスニングが最も難しいという印象を受けました。
TOEFL ITPテストはListening ComprehensionセクションがSection1なので、一番目に解答しなくてはなりません。そのため、ここで集中力を切らすと私の得意分野である後のセクションにも響いてしまうことが難点でした。特にリスニングのスピードが速く、解答時間もわずか10秒しかないので理解できないまま、次の問題に取りかからなくてはいけない、ということもしばしばありました。文法問題では大学受験時には見たことのない問題も出題されていました。読解問題においても見たことのない英単語が出ていました。リスニングに勉強を費やす時間が増える一方で、これらの分野の基本的な学習を怠っていることも課題の一つでした。
受験対策としては主にTOEFL ITP® テスト公式教材の公式テスト問題&学習ガイドと、市販の問題集(Longman)を活用していました。
リスニングに関しては問題を解き、TOEFL ITPテスト独特の出題形式に慣れることを主眼としていました。また当日の緊張や焦りを考慮して、CDのスピードを速めてより速いリスニングスピードでも解答できるようにトレーニングしていきました。
文法問題に関しては大学受験時に使った文法書をもう一度開いて、基本的な文法の確認を行いました。あとは問題形式に慣れるということが大事かと思います。選択肢はかなり似通ったものも多く、何が正答かというよりも、「これはここが不自然だから誤答だな」としっかり理由付けをしながら、消去法で答えることを意識していました。 読解問題に関してもスピード勝負だと感じました。早く読み進めることを目標に、単語帳で学習しては、知らない単語を減らしていきました。また、大学受験時は書き込みながら文章を理解するという方法を行っておりましたが、TOEFL ITPテストでは問題文への書き込みが認められていないため、頭の中で文の構造を理解しながら読み進めるという作業に慣れるまで、時間がかかったことを覚えています。
TOEFL iBTテストや他の試験と異なる点としては、第一に試験時間が短いということです。TOEFL iBTテストはトータルの試験時間が約4時間であるのに比べて、TOEFL ITPテストは約2時間です。そのため、一問にかける解答時間も短いという印象を受けました。スピード感を持って受験することが大切だと思います。また、休憩時間もないため集中力を切らさないという面も大事なポイントです。
第二にTOEFL iBTテストと異なり、解答がマークシート方式であるということです。このことからしっかり鉛筆でマークするという単純な作業もしっかり機械が読み取れるように、丁寧に気をつけて行わなくてはいけないと感じました。
第三に会場が教室などで行われるという点です。しかも団体向けということもあって、顔馴染みの友達が隣で受験するというケースもあるかと思います。団体向けの試験という面ではTOEFL iBTテストとは異なる独特の緊張感もありました。
決して一朝一夕には英語力は伸びませんが、学習した分必ず結果となって戻ってくるんだということを1年間続いたTOEFL ITPテストの試験勉強を通じて学びました。諦めずに自分の夢や目標に向かってぜひ挑戦してほしいと思います。皆さんの健闘を祈っています。
(*)①TOEFL ITP® テストは、マークシートを使った多肢選択式のテストで、Level 1、Level 2の2つのレベルがあります。問題の内容はすべてアカデミックコンテンツ(学校で学ぶ際に出てくる内容やトピック)で構成されており、Level 1、Level 2とも3つのセクションに分かれています。
・Level 1(Listening Comprehension、Structure and Written Expression、Reading Comprehension)
・Level 2(Listening Comprehension、Structure and Written Expression、Reading and Vocabulary)
②TOEFL ITPテストスコアは、各セクションの素点(=正当数)を換算表(非公開)で換算し、そのスコアの合計を10倍して3で割り、四捨五入して計算されたものが合計得点となっています。
詳細はTOEFL ITPテストWebサイト「テストの構成」をご確認ください。
TOEFL ITP®テスト(団体向けTOEFL®テストプログラム) 概要
このビデオでは、TOEFL ITPテストの概要について説明いたします。