覚えた英語表現をバッチリのタイミングで自信たっぷりに言ったのに「え?」と聞き返されることないですか?思わず「自分の発音が悪い」と落ち込みますね。伝える英語を、と思っているあなた、iPhoneを活用してみてはいかがでしょう?
iPhone には発話を文字化するという音声入力機能があります。この機能を使い、文字化された自分の発話を確認しながら、伝わる英語を目指し、練習してみましょう。今回はiPhoneの「メモ」の音声入力機能を使って練習します。教材は、音声、英語原稿、日本語訳等が利用できるNHKの「ニュースで英会話」から“Princess Noriko and Shinto priest Kunimaro Senge were married in a ceremony at an ancient shrine.”(Oct. 5, 2014)を使います。
まず『音声の録音』。ボイスメモを使い、例文を録音しておきます。
次に、『音声入力』。iPhoneの「メモ」の新規のページを出し、英語のキーボードを出します。spaceキーの横のマイクのマークをタップして、例文を音声入力し、「完了」をタップ。すると、メモに文字が入力されます。読んだ文章がそのまま文字化されれば、合格!されない場合、『認識されるまで練習』です。
さて、練習方法ですが、ここでお伝えしたいのは、伝わらない時の問題は、決して『発音』(辞書に載っている発音記号通りの発音)だけではないということです。つまり、『発音』以外で、自分で気をつければ相手に伝わる『発話』になる確率が上がるのです。そのポイントは、①お腹から声を出す、②滑舌をよくする、③英語のリズムで話す、です。そのための練習方法をご紹介します。
まずは『大きな声』。聞こえないと話になりませんね。大きな声で発話すると、声もお腹から出て、滑舌も自然とよくなる確率が上がります。
次は、『子音』をクリアーに発音。子音を粒立てて、つばが前に飛ぶような、子音ごとに破裂・摩擦させ、息を前に出す感じで、少し大げさに滑舌を意識して発音してみましょう。お腹から出さなければ上手くできませんね。例えばchという音。舌打ちをする時の「ちぃぇ~」ではなく大きく『チッ』という感じでしょうか。
次は、『口を大きく開ける』です。発音に応じた正しい口の開け方があると思いますが、この段階では、それは気にせず、顔の筋肉の体操をするように大きく開けます。メリハリ、滑舌がよくなります。
最後に『強弱のリズム』。文を機能語と内容語に分け、内容語に強勢を置きます。機能語とは、文の機能的役割に重点のある語。冠詞、代名詞、助動詞、前置詞、接続詞、関係詞、be動詞等です。内容語とは、内容に重点のある語で、動詞、名詞、形容詞、副詞、指示代名詞、数詞、疑問詞等で、例文の下線部分です。強勢のポイントは、強く、大きく、長く発音することです。特に母音を長く発音することで、お腹から声が出やすくなり、英語らしい発音に近づきます。リズムの練習としては、内容語だけをトン、トン、トンと同じリズムで発音し、その合間に素早く機能語を入れます。
例えば、・・・married in a ceremony at an ancient shrine は、内容語を ♩ | ♩ | ♩ | ♩ と同じリズムで読みますが、間に素早く in a と at an を ♪ ♬ | ♪ ♬ | ♩ | ♩ のように、 ♬ のところにリズムを崩さず入れます。
このように練習しては文字で確認を繰り返します。すると、不要な母音がある等欠点が目に見えて具体的に分かり、自分で確認、修正ができます。ここでは練習の細かなポイントまではお伝えできませんが、上記の点に気をつけて、自分なりに何度も言い方を工夫し変えてみて、認識されるまで練習してみてください。
さぁ、思うようにメモに文字化ができるようになったら、最後に、『音声をボイスメモに録音し、ステップ1の『録音と比較』。違いは歴然?だといいですね。一度お試しあれ。