ReadingとListening、SpeakingとWritingと、「間違いを気にせず、どんどん英語を使う」というお話をしてきました。これだけで、劇的に英語力は伸びるでしょう。しかし、もちろん、テスト対策をしたり、仕事で英語を使うといった場合には、ある程度の「学習」も必要です。私がこれまで「学習」を否定するようなことをお話してきたのは、これまで日本では100%学習で、実際に使うことがほぼ0%だったからです。日常的に「使って」いれば、学習したときの効果もあがります。
まずは、発音。これは「使いながら少しずつ良くなっていく」のが一番だと思います。通じなければ、何度も言い直せばいい。そのうち相手が「ああ、それね」とわかってくれる。こういう経験を通して「正しい(=つまり、通じる)」発音が身に付くはずです。しかし、私の経験だと「多聴」を通して大量の英語を毎日耳にしていれば、「通じる」発音は自然に身に付くと思います。話していて「え?今なんて言った?」というのは、違う地方の人が日本語を話している時にもよくあることですよね。英語は「国際語」なのですから、世界中の人と英語を話していればお互いの発音が時々理解できないことは、むしろ普通のことでしょう。アメリカ発音、イギリス発音だけが「正しい発音」ではありません。世界中の人に通じる発音が正しいのです(いわゆる「発音問題」を出題するテストは私の知る限り日本の入試だけです)。
鈴木徹先生にご寄稿いただきました「使いながら身に付ける ―文法・語彙編―」は、5月26日にUPします。お楽しみに!