世間にはいろんな学習法があふれていますが、英語力を向上させるために地道に音読することは非常に有効です。私自身も中高生の時に何回も授業で音読し家庭学習でも教科書を手に声を出して覚えるまで練習しました。音読により英文の内容理解ができ、声を出すことで英語らしい発音が身に付きます。また、覚えてしまうことで自分が使える英語表現を身体に染込ませていくことができます。何より声を出すとドーパミンが出て脳が活性化し学習効果が上がりますし、英語を使う身体づくりができるのです。波及効果として、口角を上げることを意識した音読でリフトアップに!ドーパミンが出ることで若返り効果も(笑)!
音読で力をつけるポイントは、目的と目標を明確にし、自分が英語学習者として音読を通して目指す姿やつけたい力をイメージし取り組むことです。英語はコミュニケーションのツール。英語という言語の音声や文字を通して意志の疎通をすること、他者と良い関係を築くことに本当の目的があります。言語本来の目的を考えない学習は効果を半減させます。だから、音読もその先にあるところ(言語使用)を意識して取り組むことが大切です。以下は私の音読の目的と目標です。授業と一緒で音読もゴールイメージを持って臨むと力がつきます。
使える英語を習得するには脳内に英語の回路をつくることが大切で、自分のものにするには音読が有効なのです。
授業では生徒の実態と英文の内容により30種類以上の音読の中から選んで行います。読み方を変えながらスモールステップで25回以上音読します。以下に生徒に好評の音読方法をご紹介します。音読から暗誦へのステップを踏んでいます。
さらに具体的な音読方法については下記拙著を参考にしていただけると幸いです。
『生徒を動かすマネジメント満載!英語授業ルール&活動アイデア35』 (明治図書出版)
これだけ読むと英文が自分の中に内在化してきますし、実際には言いながら書く(音読筆写)トレーニングも入ってくるので、4技能をフル活用して英語を習得することになるのです。
誰もが手にしたことがある中学校の教科書を活用しましょう。ICCの千田潤一先生によると、TOEICテストの語彙の約80%が中学2年生までの教科書に出てきた単語でカバーされているそうです。物足りなくなってきたら、少しずつレベルアップしたものにチャレンジしていくと良いと思います。
英語は自分が声に出してこそ身に付くものです。音読し発音できるようになり、それを暗誦して自分のものとして表現できるようになったという自信が次へのステップとなり、英語を使いコミュニケーションを図ろうとする土台となっていくのです。まずできるところから始めてみませんか?初めの一歩が次につながります!
【参考文献】
○『生徒を動かすマネジメント満載!英語授業ルール&活動アイデア35』
明治図書/胡子美由紀(著)