「テストで高得点を取りたい」と考えたとき、多くの方がリスニング問題集(もしくは、リスニングパートも含まれる問題集)を購入して、自宅で取り組まれます。しかし、リスニング問題を解くということは、ただの「テスト」であり、「リスニングのトレーニング」にはなっていません。そこで、「リスニング問題集を活用したリスニングトレーニング法」をご紹介させていただきます。
まずは、問題を解き、答え合せをします。このとき、日本語訳やスクリプト(本文の原稿)などは見ないようにします。そして間違えた問題を拾い上げ、以下のどれかに分類します。
このパターンの場合、ほとんどその文章に関する英語は理解できていると言ってよいでしょう。しかし、リスニング力を向上させるのであれば、まだまだ活用する方法はあります。それが、ディクテーションです。流れる英文の中で、1番長い文をディクテーションします。すると、意味がわかっていても、冠詞や前置詞などの細部が聞き取れていないことがわかります。リスニング力を向上させるためには、全体の内容だけでなく、細かい部分を聞き取れる力も必要になります。正解した問題でも、ディクテーションとなると、ハードルはグッと上がります。
⇒ ディクテーションをして、簡単なリスニング問題でも徹底活用しよう!
このパターンの場合、「慣れていない」ということが原因になることが多いです。①ある単語の聞き取りに慣れていない、②ネイティブの英語スピードに慣れていない、③テスト問題そのものに慣れていない。つまり、「情報処理」が追い付いていないということになります。
⇒ 問題集を何度も取り組もう!
ニュースや映画などを英語で見て、速度に慣れよう!
このパターンの場合、単語、もしくは音のつながり(リンキング)が聞き取れていない可能性が高いです。その状態で何度もリスニング問題を解いても力は伸びません。この場合、徹底した音読をして、聞き取れなかった単語の発音やリンキングに、「自分の口が慣れる」ようにする必要があります。言えないものは、聞き取れません。つまり、言えるようになれば、聞き取れます。
⇒ スクリプトを見ながら、CDと同時に音読しよう!
最後にはスクリプトなしでCDと同時に音読しよう!
このパターンの場合、問題が解けないのはリスニング能力が原因ではありません。ある単語、もしくは表現を知らないからです。この場合、いくら問題を解き直しても正解にたどり着くことはありません。知らない単語・表現に線を引いて、リストにしておきましょう。それを覚えることが、リスニング力の向上にも繋がります。
⇒ 知らない単語・表現リストを作り、電車などで覚えるように工夫しよう!
[参考図書]
○『音読指導アイデアBOOK 』
明治図書/正頭英和(著)