ディベートなどの活動やTOEFL® テストなどの資格試験で必要となる論理的に英語を話す力の鍛え方を紹介します。
ディベートやディスカッションなどの活動をすることが学習指導要領で推奨されているように、論理的に英語を話す力を育成することが、英語教育の一つの大きな目標になっています。また、そうした力は、TOEFLテストや英検のSpeakingで高い点数を取るために必要不可欠であると言えます。
しかし、ディベートなどの活動をただやるだけ、あるいは、資格試験の過去問をやるだけでは、論理的に英語を話す力はつきません。実際、私自身も、高校生のディベート教育に携わっていた中で、質問を多く受けたのは、ディベートの試合以外で、どのように論理的に英語を話す力を鍛えたら良いかというものでした。
そこで今回は、ディベートの活動やTOEFLテストなどの資格試験に求められる論理的な英語を話す力の鍛え方に関して、「個人でできる練習法」(*1)と「授業でできる練習法」を2回にわたって紹介したいと思います。
なお、「授業でできる練習法」については「授業での実践事例」(2017年12月20日号)でご紹介しますので、併せてご確認ください。
自分の考えを論理的に説明することが求められるSpeakingのトピックを用意します。例えば、TOEFLテストのSpeakingセクションのTask 1やTask 2、あるいは、英検の二次試験のOpinionを述べるものなどが良いと思います。Yes or No、A or BといったSpeaking問題がやりやすいと思います。
準備したトピックに対して、1~2分でスピーチをします。これを5~10回繰り返します。ここでのポイントは、止まらず、喋り続けることです。そうすることで、流暢に話す力が鍛えられます。数回繰り返すと、スラスラと答えが言えるようになるかと思います。
*補足:もしこうした問題に慣れていない場合は、参考書などの解答例を参考にし、論理的に話すためのテンプレート(論理展開)を覚えながら練習することをおすすめします。
次は、先ほどのスピーチの中で言えなかった表現を、辞書などを使って調べ、メモをします。上手く言えず、悔しい思いをしているので、学びたいという気持ちが高まっていると思います。その気持ちを利用し、表現を探します。
続いて、そのメモを見ながら、再度、5~10回ほどスピーチをします。そうすることで、先ほど言えなかった表現が使えるようになり、表現の幅が広がります。
続いて、パソコンのwordなどで、先ほどのスピーチを文章化します。ここで大事なことは、辞書や参考書を用いて、文章を一つ一つじっくり時間をかけて吟味することです。
また、もう一つ大事なことは、文章が論理的になっているかも検討することです。そうすることで、英文の正確性と論理性を同時に実現することができます。
もし、自分では、英文が正しいのかどうか、また論理的かどうか分からない場合は、第三者に見てもらっても良いかもしれません。
最後は、wordで書き上げた文章を、読み上げソフトなどを利用して、一緒に音読することをおすすめします。そうすることで発音も同時に鍛えることができます。
また、読み上げソフトによっては、MP3としてダウンロードができるものがあるので、それをiPhoneなどの音楽機器に入れておけば、Listeningの訓練にもなります。
更にそれを定期的に聞くことで、自分で作成した表現を確認することができ、ディベートの試合、あるいは、資格試験のSpeakingで、いつでも使えるようになります。
(*1)通訳学校NCC英語綜合学院の「独り言英会話」を参考にしています
[参考Webサイト]
NCC綜合英語学院 https://www.ncc-g.com/page20.html