達セミに学ぶ 英語学習のヒント
全国の熱血教師による授業に学ぶ英語学習方法伝授
今回のヒント
自分の気になった単語や表現を携帯電話で簡単に撮り溜めておく
スマホとインデックスカードを活用して語彙力を増強
「語彙」と聞くと、単語帳や単語テストをイメージする学習者が多いと思います。書店でも、英単語の学習参考書は数え切れないほど多くあります。これまでの自分の語彙学習方法を少し思い出してみてください。単語帳を赤色の暗記シートを用いて覚えたり、リング付きのインデックスカードの裏表に英単語や日本語訳を書いたりして毎日コツコツと暗記していた記憶があるのではないでしょうか。
ここでは、スマートフォン等のカメラ機能付き携帯電話(以下スマホ)とインデックスカードを用いた自宅での語彙学習方法を紹介します。
日々のトレーニング
- 手順1:
- 読んでいる本などで見つけた新しい単語をスマホを用いて写真を撮り、保存します。
- 手順2:
- 英英辞書を使ってその単語の意味と例文をインデックスカードに書きます。
- 手順3:
- インデックスカードの表には英単語と使われていた例文をそのまま一文書き、裏にはその単語の定義を英語で書きます。
- 手順4:
- 書き終えたら、定義のみを見て単語が言えるかをセルフチェックします。
- 手順5:
- 次に、単語のみを見て定義が言えるかをセルフチェックします。
- 手順6:
- 1週間に10枚を目標に書き、毎日手順4と5を繰り返します。
一週間ごとのセルフチェック
一週間で10枚程度のインデックスカートが完成したら、全部覚えているかどうかをまとめてセルフチェックします。ただし、ここでのチェックは口頭で言えるだけでなく、正しくスペリングも書けるかどうかもチェックします。
- 手順7:
- 単語を書くための白紙を用意します。10枚のインデックスカードの裏側を1枚ずつめくり、その定義だけを読んでその単語を正確に言える、書ける単語はGroup2に、言えない、書けない、意味が分からない場合はGroup1(知らない単語)に分類して置きます。
- 手順8:
- 翌日は、再度Group2から単語の意味を確認し、その定義だけを読んでその単語を正確に言える、書ける単語はGroup3に置きます。言えない、書けない単語はGroup1に戻し、Group1を集中して覚えます。
- 手順9:
- 同様に、翌々日にはGroup3から単語の意味を確認し、その定義だけを読んでその単語を正確に言える、書ける単語はGroup4、言えない、書けない単語はGroup1に戻します。
Group1の単語はまだ定着していないので、このグループの英文や定義を繰り返し声に出して覚えます。つまり、定着している単語もさらっと復習しながらも定着が不十分なGroup1を常に浮き彫りにします。苦手な単語が分かれば、特に集中してピンポイントに繰り返し復習できます。このように、日常生活で目にした新しい単語や気になった表現をスマホで保存し、インデックスカードを分類して覚える方法は、効率的に自分一人でも実施できます。
さらに具体的な方法については下記拙著を参考にしていただけると幸いです。
[参考図書]
『高校英語のアクティブ・ラーニング 生徒のやる気を引き出すモチベーション・マネジメント50 』
明治図書/小林翔(著)
- 茨城大学教育学部 助教
小林翔先生 プロフィール
- 茨城大学教育学部助教。関西大学大学院修了(外国語教育学修士)。単著に『高校英語のアクティブ・ラーニング-成功する指導技術&4技能統合型活動アイデア50』(明治図書出版)、『高校英語のアクティブ・ラーニング 生徒のやる気を引き出すモチベーション・マネジメント50』(明治図書出版)。共著書に『英語授業の心・技・愛 −−小・中・高・大で変わらないこと』(研究社)。DVD『高校英語のアクティブ・ラーニング』(ジャパンライム)など。
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