中学校で長年勤務していると、おもしろい発見をします。昔、学校では学習指導の資料として知能検査を行っていました。分析結果が届くと、職員室で話題になるのが「あの学年1位の生徒の結果は意外と低いね!」「勉強が苦手な○○君の結果は高いね!」ということです。もちろん、知能指数と学力が相関関係にある生徒もいますが、そうでない場合も意外と多いのです。では、学力の高さの要因を経験から導き出すと、答えは「粘り強い性格」です。英語学習も同様で、英語の使用上困るのは知らない語彙です。ですから、高校卒業程度の学習者が英語の力を伸ばすのなら、「粘り強く」必要な分野の語彙を増やすことが近道です。その分野の英語を聞いたり、読んだりしてインプットを増やし、それを使ってアウトプットさせることが効果的です。粘り強くできるかどうかが上達できるか否かの分かれ道です。
では、英語を粘り強く勉強できるのはどんな生徒だと思いますか?
答えは、
です。英語好きな生徒は、英語が話せることへの憧れや好きな歌手、映画の影響もあります。そんな生徒は、継続して勉強するので、習慣化されて、最終的に力をつけます。また、生まれつき英語の発音が上手な生徒、リスニングが得意な生徒がいます。このタイプの生徒は、才能を褒められるので、それがきっかけで勉強を継続します。そして、最後のまじめに勉強する生徒は着実に、そして急速に力をつけていきます。継続は力なり!英語が上達する生徒たちに共通することは、外国語学習に必須の基礎的、基本的な3種類の知識をきちんと学んで、覚えて、使っています。その3つは、
です。これらの勉強に最適な教材はCD付き英語学習月刊誌や自分が高得点を目指している英語の各種テストの問題集です。それを繰り返し学ぶことで語彙が増えます。多くの雑誌では語彙の解説、和訳、音声が付いています。それらを理解した上で日常的にスマホにデータを入れて聞き流すだけでも効果があります。
また、語彙に関してはweblio(http://ejje.weblio.jp/)という辞書のサイトが便利です。ここでは、無料の会員登録をすると、調べた単語の自分専用の単語帳を作ることができ、そこにフォルダ分けをして保存することもできます。また、それらの単語を使ってテスト形式で復習することも可能です。もちろんスマホでも見られるので、パソコンで調べて保存し、通勤通学の際にスマホで繰り返し学習することができます。大切なことは自分が興味あるものや、力を高めたいものから始めることです。手軽だからこそ繰り返せるのです。