「レリゴー」と聞けば、すぐに「Let It Go」の3文字がどなたでも頭に浮かぶはずです。でも、それはなぜなのでしょう?おそらく、TVやラジオ、そして実際の映画『アナと雪の女王』でも「♪レリゴー、レリゴー」とあの曲をおまじないの様に繰り返し何度も聴いたり、自分でも歌ってみたり、そして「Let It Go」という文字を認識したことで、「レット・イット・ゴー」ではなくて「レリゴー」だと脳に刷り込まれたのです。
その結果、あのサビを耳にすると「Let It Go」の3語が正しくイメージできるようになったのではないでしょうか。多くの著名な英語の先生方がおっしゃっているように、赤シートを持って黙って単語集や参考書とにらめっこしているのではなく、やはり音声と五感を使った効果的な学習が不可欠です。そのために私の授業では発音やアクセント、そしてリズムを重視しながらの音読を繰り返し行っています。その際、やはり日本語にはない英語特有の発音ができるようになるために、生徒がいつも使っているのが『Dragon Dictation』(*)という無料アプリです。「言えない音は聞き取れない」をモットーに、生徒が苦手な「L&R」や「TH」、「F&V」などを含む語句の発音矯正を常に授業で行なっています。ぜひ、学習者の皆さんも試してみてください。
とは言いながらも、小難しい教科書の英文を何度も音読していても飽きてしまうのは教師も同じです。そこで、生徒が好きなアーティスト、知っている曲、歌えるようになってほしい曲を1年に10曲以上を目標に授業で指導しています。もちろん「聴いて楽しむため」でなく、「歌えるようになるため」です。
体育祭前にはQueen、クリスマス前はもちろんMariah Carey、そして生徒が大好きなTaylor SwiftやMaroon5もきちんと歌えるよう、発音矯正から内容理解までした後で毎日の授業で行うアクティビティのBGMとして活用しています。私の授業ではほとんどがペアワークやグループワークですので、その度にBGMを聴きながらの活動となり、生徒はストレスなくクラスメートと一緒にペアワークやグループワークを楽しんでくれているようです。中には「カラオケに行って習った曲を何曲も歌った」と報告してくれた生徒もいます。
いざ、外国人を前にして英語でのコミュニケーションを続けるのは緊張するものです。でもそんな時、言語で満足に意思の疎通ができなくてもお互いに仲良くなれるためのツールがスポーツやゲーム、料理や音楽ではないでしょうか?外国人と交流する機会があっても「なかなか話が続かない」「何を話していいか分からない」、そんな学習者の方も多いと思います。
そんな時こそ英語は苦手でも、「One Directionなら全部歌える!」「Taylor Swiftの◯◯◯◯歌える!」は大きな武器になるはずです!現在すでにそうですが、これから大学生や社会人となって、外国人と関わるチャンスがより多くなる生徒たちに、英会話はもちろん、交流を楽しむ手段の一つとしてたくさんの洋曲を歌えるようになってほしいと思い、授業での指導を続けています。みなさんも好きな曲やアーティストを見つけ、カラオケで歌えるように練習してみてください。そうする内に、自然と英語の発音やリズム、言い回しが身に付いているはずです!
(*)『Dragon Dictation』iTunes- Apple、Google Play