50代半ばを過ぎてから無性に英語の勉強がしたくなった。それは、我々英語教師は英語を教えるプロであるが、自らの英語力を維持し向上させることも必要であると、この歳になって認識し始めたからである。
教師が英語を教える際、「聞く・話す・読む・書く」といった4技能を意識した教え方をするが、我々が英語を学習する場合にも同じことが言える。4技能の指導がなぜ必要なのかは、まず教師自らが4技能の学習を実践することでその必要性がより明確になってくるものと考える。
FASNERとは市販されている英語学習教材とは別に、いわゆる生の素材であるフェイスブック、スカイプ、英字新聞そしてインターネットラジオを活用した学習方法である。
FAcebook、Skype、NEwspaper、Radioのそれぞれの頭文字を取ってFASNERと名付けた。
フェイスブックは仲間同士が近況などを共有できる便利なツールであるが、私はこれを英文日記代わりに使っている。最初は他人の目を気にせず、その日の出来事や仕事に対する不満などを書いていたが、そのうち「いいね!」や返信をもらうようになってからは、人に興味を持って読んでもらえるような内容も取り上げている。毎日書くというのは大変ではあるが、何かのメッセージを毎日発信しようという気持ちが続けるきっかけになっている。英語を書くことが億劫でなくなり、書く力がついてきていることが実感できる。
スカイプについては相手がなかなか見つからず、これまで話したことのある人は数名程度である。これをうまく使うと世界中のいろいろな人たちとの出会いがあり、また英語で話ができることにもなる。さらなる利用を心掛けたい。
英字新聞は国内外の情報の宝庫である。いつでも読みたいときにサッと読める。現在はJapan Timesを購読しているが、最初はDaily Yomiuriからスタートした。ページをめくりながらタイトルにざっと目を通し、その中から興味のある記事を3~4つ選んでしっかり読む。
パソコンまたはスマートフォンのアプリを利用して、海外のラジオ局を暇があれば聴いている。早朝や帰宅後に家の中で聴くことが多く、かつて留学していたサンフランシスコの放送局をよく聴く。アメリカのラジオ局はジャンルごとに分かれているので、ニュースやトークなどの専門局を中心に、BGM代わりと傾聴をうまく切り換えながら聴く。