前回ご寄稿いただいた「ユニーク講習‘Academic Skills for Study Abroad’におけるTOEFL ITP® テスト活用実践報告」の後編です。前回の内容はこちら
“TOEFL ITP® テストの受験は、生徒のニーズに合った現実的で継続可能な選択肢”
本講座はTOEFL ITPテストが必修となるため、受講生は将来欧米の大学や大学院で学びたいという希望を持つ生徒が多く集まっていますが、現時点で留学を希望しない生徒も含めて幅広く受講しています。それは、TOEFL ITPテストで求められる英語の能力が、英検やTOEICテストなどの英語資格試験とは違ったアカデミックな出題方法であり、その信頼性が本校において広く認知されてきているからであると言えます。
▲ 授業の様子
ASSAの受講者に対して今年度の初回の授業で行ったアンケートから、本校生徒におけるTOEFL® テストへの関心が高まってきていることが伺えました。下図は、「今後受けてみたい資格試験」について聞いた結果を示しています。全校生徒に案内を出している英検を今後受けてみたいという生徒が最大数を占めてはいますが、TOEFLテストも51名もの生徒が「受けたい」と回答しています。これはTOEFLテストで問われているアカデミックな英語に対する関心や、海外留学に対する意識の高さを表していると言えるでしょう。TOEFL ITPテストの受験は、そのような生徒のニーズに合った現実的で継続可能な選択肢であると考えています。
▲ 図:今後受けたい資格試験(複数回答あり)
今後は、生徒や保護者におけるTOEFLテストの認知度を更に高めていき、より多くの生徒が自身のアカデミックな英語力における到達度合いを測れるようにしていく予定です。TOEFLテストの受験が生徒の英語学習の動機付けになり、TOEFLテストの受験をきっかけにして本校からより多くの生徒が留学を希望するようになっていけたらと思います。そして将来社会に羽ばたいていく時に、世界を舞台に活躍するグローバル人材となっていくことを願っています。
ASSAを受講する生徒はとても意識が高く、自分の将来を見据えて日々努力を重ねています。今回はインタビューの形式を取り、生徒の生の声をお届けしたいと思います。インタビューに答えてくれたのは、高校から桐光学園に入学し、クラスでHR委員を務める高校1年生の浜川龍一君です。浜川君は神奈川県相模原市で生まれ、すぐに家族とともに香港へ移住。その後中国国内を移動し、5歳から中学校卒業までを広州で過ごした帰国生です。現在、第二回目のTOEFL ITPテスト受験に向けて、Oxford Bookwormsなどの洋書購読やVOA Learning Englishなどの英語ニュース聞き取りを実践中です。
本校では、こちらで紹介したものの他にも、様々な英語教育活動、国際教育活動を実施しています。その一つが帰国生の教育プログラムです。本校では中学の帰国生入試を開始して7年が経ち、その第1期生が今年の春に卒業していきました。現在の中学3年生からは、「英語」の帰国生特別授業に取り組んでおり、ネイティブの教員と日本人教員がそれぞれ帰国生のニーズに合った授業展開をしています。とりわけネイティブ教員の授業では、欧米の学校の授業形態を意識し、エッセイライティングの指導などに力を入れて取り組んでいます。6月のTOEFL ITPテストにおいては、帰国生特別授業を受けているほぼ全ての生徒が受験をし、現在は来年1月の二回目の受験に向けて準備をしています。
帰国生英語特別授業を受けている生徒の多くは、海外大学進学を希望しています。本校ではHarvard University / Massachusetts Institute of Technology (MIT) / University of California - Berkeley / Stanford Universityなどの名門大学に教員を派遣し、キャンパス等の環境の視察とともに、進学を希望する際の情報収集(必要書類・エッセイなどの準備)と各校の入試事務局担当者に対し選考基準の調査などを行っています。
2014年入試より、本校では高校帰国生入試をスタートします。国外での貴重な経験を持った帰国生徒の入学の機会が広がることで、在校生との間にも良い意味での相互交流が進んでいくでしょう。教育のグローバル化を迎えるこの時代に、本校は更なる飛躍を遂げていけるよう全力で邁進してまいります。
▲ 桐光学園中学校・高等学校
目標 | ①海外の大学やTOEFLテストで求められている論理的に英語で発信する能力の向上 ②海外及び国内の大学進学に必要なTOEFLテストスコアの取得 |
目的 | ①人文・社会科学・自然科学などのアカデミックなテーマについての論文や講義を英語で読み、聞きすることができる ②日常的な問題から政治・経済などのあらゆる社会問題に対し、自分の意見を論理的に主張できる ③上記の内容について英語で書く、話すことができる |
対象 | ①中1~高3男女の中で、将来欧米の海外大学へ留学を希望するもの、または夢見るもの ②TOEFLテストスコアの向上を目指すもの (BasicとAdvancedのクラスに分ける。Advanced担当:清沢 健二 Basic担当:對馬 洋介) |
教材 | 担当者作成プリント |
実施内容 (前期) |
Advanced 4/20: オリエンテーション(合同) 4/27: アカデミックリーディングのトレーニング① 5/25: アカデミックリーディングのトレーニング② 6/1: アカデミックリスニングのトレーニング① 6/8: アカデミックリスニングのトレーニング② 6/15: TOEFL ITPテスト受験(第1回目) 6/29: TOEFL ITPテストのスコア返却、フィードバック 7/6: TOEFL ITPテスト対策の指導 7/13: 夏期自宅学習期間のフィールドワークの説明 8/31: フィールドワークの発表① 9/14: フィールドワークの発表② |
Basic 4/20: オリエンテーション(合同) 4/27: GW中の課題の説明、配布 5/25: Self-Introduction+Show & Tell① 6/1: Self-Introduction+Show & Tell② 6/8: Self-Introduction+Show & Tell③ 6/15: TOEFL ITPテスト受験(第1回目) 6/29: TOEFL ITPテストのスコア返却、フィードバック 7/6: Extensive Readingの説明 7/13: Extensive Readingの実践 8/31: Extensive Readingの発表① 9/14: Extensive Readingの発表② |
(後期) | 10/5: オリエンテーション 論理的思考トレーニング① 10/12: 論理的思考トレーニング② 10/26: 論理的思考トレーニング③ 11/2: エッセイライティングの指導① 11/9: エッセイライティングの指導② 11/16: スピーキングの指導、発表① 11/30: スピーキングの指導、発表② 12/7: プレゼンテーションへのオリエンテーション 1/18: プレゼンテーション① 1/25: TOEFL ITPテスト受験(第2回目) 2/15: TOEFL ITPテストのスコア返却、フィードバック 2/22: プレゼンテーション②、まとめ |
10/5: オリエンテーション Discourse Markerの説明① 10/12: Discourse Markerの説明② 10/26: Discourse Markerの説明③ 11/2: 論理的思考トレーニング① 11/9: 論理的思考トレーニング② 11/16: 論理的思考トレーニング③ 11/30: 論理的思考トレーニング④ 12/7: プレゼンテーションへのオリエンテーション 1/18: プレゼンテーション① 1/25: TOEFL ITPテスト受験(第2回目) 2/15: TOEFL ITPテストのスコア返却、フィードバック 2/22: プレゼンテーション②、まとめ |