達セミに学ぶ 英語学習のヒント
全国の熱血教師による授業に学ぶ英語学習方法伝授
- 鹿嶋市立平井中学校
- 川島満義先生
- 今回のヒント
- 中学生の頭に英語回路を作る語彙指導と音読指導及び100回音読
英語学習初心者の中学生にとって、もっとも大事な単語と音読について、日ごろ自分が行っている活動を紹介します。
語彙指導について
語彙指導の順序:「読める→意味が分かる→書ける→使える」という4つのステージ
1stステージ:パパイヤジュース(読めるようになる活動)
30~35個の単語をリストにして、リズムに合わせて、生徒一人ずつ読ませて全体でリピート。
最後まで行けたら終了。達セミで教えていただいた技です。
2ndステージ:90 Seconds Quiz(意味が分かる活動)
「パパイヤジュース」で使用したワークシートを使って、英語→日本語、日本語→英語の順に言って
いくペア活動。
3rdステージ:単語暗記シート(書けるようになる活動)
パパイヤジュース、90 Seconds Quizで使った単語を中心に、単語暗記シートを使って書けるようにする
活動。音・意味・文字の一致を図る。
4thステージ:Writing Reproduction(教科書を活用した単語を使えるようにする活動)
教科書視写、和訳をさせた後に、自分の書いた和訳を見て、教科書の英文を書かせる練習。リプロダクションのwriting版。
音読について
授業での音読のさせ方
① スラッシュリーディング
チャンクのまとまりで切って、リーディング。
② シャドウイング
モデルに合わせて、影のようにくっついて読む。
③ リピーティング
1文を聞いてからリピートする。
④ スピードリーディング
単語数÷3秒、もしくは単語数と同じ秒数で3回読む。
リエゾンなどの音の変化を意識させて読ませる。リスニング力アップにも効果的。
⑤ クローズドリーディング
AppleTVを使って、iPad上の教科書をテレビに映し、単語を徐々に消して何度も音読。
最後は全部消して英文を再生。
⑥ Read & Look up
言わずと知れた音読方法。
⑦ 翻訳読み
ペアでじゃんけんをして勝った方が日本語を言い、負けた方がその英語を言う。
3秒ルールを作り、言えなかった場合はパートナーがその英語を教える。
授業では他にもたくさんの音読の方法を使って最低でも20回は読む指導をしていますが、ここにあげたものは大人の方でも市販の教材を使ってできるのではないでしょうか。
[音読についての参考図書]
英語力がぐんぐん身につく!驚異の音読指導法54(明治図書出版) 安木 真一(著)
▲iPadを使ったクローズドリーディング(⑤)
100回音読:100という数字のもつ力
授業の最初の5分間に、Reading Timeとして音読活動を実施。1年生の教科書の始めから、ユニットごとに読んだ回数をチェックシートに記入し100回読み終わったら提出。1年生から3年生までの教科書を合本にして1冊にして使用。1冊にまとめることで、音読以外の活動でも効果的に使うことができます。
▲教科書合本
100回音読は、生徒の現時点の力よりも少し低いものを読ませることで、復習効果と文構造の定着が期待できます。100回という数をこなすことで、生徒の中に達成感が生まれ、特に英語を苦手としている生徒にとっては、読めたことへの自信につながっています。
[教科書の使い方についての参考図書]
教科書の活用(英語教師の四十八手) (研究社出版) 伊藤 雄二(著)、 金谷 憲(編集)、 谷口 幸夫 (編集)
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