リプロダクションとは、ヒントを参考にしながら、もとの英文を再生することです。この場合は、口頭で元の英文を言う活動です。
100語前後のある程度まとまりのある英文を使って、リプロダクションを行う。リプロダクションをすることで、文法事項や単語を文脈の中で理解することができる。リプロダクションの練習には文字と音声データ両方ある方が望ましい。
音声データが付属している場合は、まず文字を見ずに、音声だけ聞いてどれくらい理解しているか確認をする。その際、間違っていても構わないので、どんな内容だったかをノート等に書いておき、後で内容を確認できるようにする。
リプロダクションの練習で使っている英文を意味の塊(チャンク)ごとに区切る。チャンクごとで区切った英語のフレーズと対をなすように日本語の意味を書いておく。そのワークシートで音読の活動を行う。
音声データがある場合には、その音声にピッタリ合わせて音読練習をする。その際、発音やイントネーションに注意しながら音読する。再生スピードを変えられる“Audipo”(Android)(iphone)というスマートフォンのアプリに音声データを入れておくと、スピードを変えて再生されるので、より負荷をかけた練習ができる。1回目は普通のスピードで、2回目は1.25倍のスピードで行う。3回目は1.5倍のスピードで行い、最後にもう一度普通の速さに戻して行う。
音声データがある場合には、シャドーイング(流れてくる音声にぴったりついていくように音読する)は文字を見るパターンで行う。リピーティング(センテンス単位で一度音声を止めて、そこまでを繰り返す読み方)は、シャドーイングが終わった後に行う。
教科書トレーニングワークシートの表面を使って、英語から日本語、日本語から英語に即座に言う練習を行う。1つのチャンクにつき3秒以内で言えるように練習をする。言えたフレーズにはチェックを入れて自分でわかるようにする。
リプロダクション用のワークシートを作成し、リプロダクションを行う(画像は実際の授業で使っているもの。左側がサイトトランスレーション用、右側がリプロダクション用でこれをA4の1枚に裏表で印刷して使用)。制限時間は、単語数÷2秒(wpm120語)、単語数÷2.5秒(wpm150語)を目安にして行う。
▲リプロダクション用シート
リプロダクション後の活動は、サイトトランスレーション用のワークシートを半分に折り、英語が見えない状態で日本語を見て英語を書く活動を行う。
[参考図書]
○『CD付 英語リプロダクション トレーニング 短期間で飛躍的に話せるようになる! (CD book) 』
ディーエイチシー/小倉慶郎(著)
○『英語力がぐんぐん身につく!驚異の音読指導法54』
明治図書/安木真一(著)