4技能テストへの移行を考えると、やはり、1分間程度は内容的にまとまりのある英語を話し続ける力が必要となる。頭にある知識を実際に使える技術に変える練習を行うことが大事だ。
何もせずに1分間英語で話し続けるのは至難の技。そこで話したいトピックについて、マッピングを行うことをすすめる。マッピングを行うことでアイデアや話題を広げることができる。マッピングを行ったあと、ナンバリングを行う。効果的に話すためにどの順番で話すか考えて番号を振ると良い。授業では3分間という時間を決めて行っている。
マッピング、ナンバリングで自分の意見や考えを、効果的に伝えるために、型と定型表現を使う。型については、Main idea(自分の意見や考え)+3reasons+Main ideaの形で伝える。まず自分の考えや意見を述べてからその根拠となる理由を3つ並べる。最後にもう一度自分の考えを述べて締めくくる。この型を使うことでまとまりのある英語になる。定型表現については、例えば、Let me talk about~. のように話し始める時の表現や、There are three reasons on my opinion. のように、理由を説明する時に使う表現、Firstly、Secondly、Finallyのように理由を言う順番の時に使う表現、That’s why~. などのように、最後に意見をもう一度言う時の表現などを覚えて使っていく。
実際にスピーキングを行う時に、相手意識を持つことが大切だ。相手に理解しやすいスピードとイントネーションに気をつけて、WPM120~150語位(*)のスピードで話す練習を行う。その時にスマートフォン等の録音機能を利用して自分の話した英語を録音すると良い。録音した自分の英語をワードカウンターで記録し、自分の達成具合をチェックしていく。
自分の話した英語を実際に文字に起こして、チェックをしてもらうと良い。練習問題やテスト等では答えられる文法事項なども実際に話すとできていないことが多い。そして、うまく表現できなかった所が自分の弱点になっているので、自分の弱いところを意識するのに効果的である。最近はLang-8など無料で英文を添削してくれるサイトもあるので利用する価値がある。
英語で“言いたかった表現”や“言えなかった表現”をノートにまとめてストックしておくと良い。あとで確認して英語に直すことで、自分だけの表現辞書ができあがる。英語でどう言うかわかったらどんどん使う機会をもって使える表現にしていく。
(*)・・・WPMとは1分あたりに読むことのできる単語の数
[参考図書]
○『即興で話す英語力を鍛える!ワードカウンターを活用した驚異のスピーキング活動22』
明治図書/西巌弘(著)
○『生徒を動かすマネジメント満載! 英語授業ルール&活動アイデア35』
明治図書/胡子美由紀(著)