達セミに学ぶ 英語学習のヒント

全国の熱血教師による授業に学ぶ英語学習方法伝授

鹿児島県立川薩清修館高校/出水田隆文先生
  • 鹿児島県立川薩清修館高等学校
  • 出水田隆文先生
今回のヒント
Readingをベースに、効果的に楽しく4技能を高めよう!

Readingは語彙や表現を増やすために有効です。短時間で多くの情報をインプットできます。しかしReadingのみを行うだけではSpeaking、Listening、Writingの力を鍛えることができません。サッカー選手が利き足だけを鍛えることってありませんよね?英語の4技能も同じです。4つの技能をしっかり使うReading学習法を紹介しましょう。

Reading教材は自分のレベルと目的に合ったものなら何でも良いですが、必ずCDなどの音声付きのReading教材を使いましょう。TEDやスマホのアプリ、ニュースサイトなど文字と音声が揃っていて自分が興味を持てれば何でも良いです。長い文であれば、自分の好きなところで適宜区切りながらやってみましょう。

  • ① まずはCD(音声)のみを聞いてどんな話か推測する
  • ② 本文を読む。①の段階で想像した内容と照らし合わせながら、わからない単語や表現の意味を前後から推測しながら読み、辞書でチェックする
  • ③ ①で聞いた音声を思い出しながら本文を音読する
  • ④ CDを流しながらそのスピードに合わせて音読する
    (①~④それぞれのステップは何回か繰り返し行うとさらに有効です)
  • ⑤ 日本語訳を見ながらそれを英語に訳して話す&書く

SpeakingとListeningのFluencyを高めるために④はオススメの活動です。ネイティブと同じスピードで音読をするのです。このスピードを意識した練習はとても大事です。私はよくTEDを用いて自分の生徒にShawn Achorさんのプレゼンを視聴させ、そのスピードでスクリプトを音読する練習をさせています。とても早口なShawnさんのスピーチスピードに合わせて音読練習をしたのちに、英検1級(!)のリスニング問題を聞かせるとほぼ全ての生徒が「ゆっくり聞こえる!」と驚きます。耳は口で鍛えられるのです。

もう一つ大事なポイントがあります。それは、知らない単語は聞き取れないということです。例えばゆっくりと「ア・ン・プ・レ・セ・デ・ン・ティ・ッド!」と言われても、この単語を知らなければ発音は聞き取れても意味がわかりません。(unprecedented:未曾有の)また、「owl=フクロウ」という意味を知っていたとしても、「オウル」と間違って覚えてしまえば、「アウル」と聞こえても単語を思い出せません。意味と正しい発音がセットになった語彙力を身に付けましょう。

スクリプトがあれば、テレビドラマなどを教材にして上記のように練習すると、日常会話で使われるこなれた表現にも強くなれます。少々古いですが、私はFriendsがお気に入りです。学生さんならGleeなどの学園モノで学習すると留学した際に使える表現が身に付くでしょう。ネット上にドラマのスクリプトはたくさんありますので、ぜひお気に入りのドラマとスクリプトを見つけて取り組んでみてください。

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