2017.04.11
【対象レベル:全員】
第51回 レベル別・TOEFL iBT® テスト 4技能対策⑭
「総集編とアドバイス」―その3―
皆さんこんにちは。いよいよ4月になりました。新入生や新入社員の皆さん、おめでとうございます!しばらくは慣れない環境で大変かもしれませんが、この時期だからこそ英語学習の意気込みも新たに、今まで取り組んでこなかったセクションへの取り組みや、苦手なスキルの向上に向けて、ぜひとも目標を立ててみてください。
さて今回は、「その1」「その2」に引き続き、学習方法のまとめと今後に向けてのアドバイスを継続していきます。
総集編③:Reading 復習方法①
Readingにおいては、以下のステップで学習方法を示してきました。
- 単語 -「初級Reading対策・必須アカデミック語彙習得法」
- 問題へのアプローチ -「中級Readingに必要な3つのアプローチ」
- 高難易度問題の解法 -「上級Reading・高難易度の問題対策―その1―」
「上級Reading・高難易度の問題対策―その2―」
上記以外に2つの学習方法をアドバイスしておきましょう。
①すでに読み終わったパッセージの復習方法
1度解き終わったパッセージがたくさんありませんか?それらを利用しない手はありません。とはいえ問題をもう一度全部解き直す必要はありません。ここでは、すでに読んでいるパッセージを「より深く理解する」ことを目標とします。
以下のステップを参考にしてください。
Reading復習方法
- 1日1パラグラフずつくらいで構わないので、理解度を100%にする。
- 辞書を使わず、まずはその段落を通しで読み返す。リスニングの練習も兼ねてできれば音読する(慣れている人はスラッシュを入れながら)。
- 1センテンスごとに分析を開始する。
- その際、意味があやふやな単語に下線を引く。自分の単語帳にまとめる。
- その単語を類義語辞典、または英英辞書を引いてみる。それでもわかりづらいものは英和辞書を引く。
- 各センテンスの主節(メイン)のS(主語)とV(動詞)を探し、その後のO(目的語)やC(補語)なども確認し、要は「誰が・何を・何に対して・どうしたのか/どうなったのか」がわかるかを確認する。完璧に訳す必要はないが、最低限この「動作の流れ」を把握できているべし。
- 特に動詞は辞書も使い、前置詞など接続・構文までも覚える(mix A with B、とか)。
- 関係節や同格などの修飾句・節(説明・言い換え・場所・時間)が、何にかかっているかを判明する。
- 構造的に解かりにくいものは△やXをつけ、質問できるように準備しておく。
- 次のセンテンスに移行するとき、論理マーカーが出てきていないかを確認する。その場合、何に対する論理マーカーか(例:In addition がでてきたら、何に何を付け足しているのか)を考える。
- 指示代名詞(It, they, the, ones など)がある場合は、それが何を指すのかを考える。場合によっては前、またその前のセンテンスに戻る必要もある。
- その段落内のセンテンス全部が終わったら、もう一度通しで読んでみる。
- 次の段落に移動し、同じ作業を繰り返す。
- 全段落終えたら、パッセージ全体を通しで読んでみる。その際、時間を計り、読むごとに速くなるよう意識して読む。
- 忘れた頃に自作の単語帳で単語テストを行い、単語力をチェックする。
多少時間がかかるかもしれませんが、読んだ題材をより深く、理解度を相当深めることで読解力は着実に身に付きます。とはいえ、この作業だけ続けると非常に疲れますので、1日に行う量や時間を決めて臨むようにしましょう。
さて次回(第52回 レベル別・TOEFL iBT®テスト4技能対策⑭「総集編とアドバイス」―その4―)はReadingのアドバイスの続きです。お楽しみに!
- 五十峰聖先生
- ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator
- 桜美林大学 芸術文化群 特任講師
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上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。